うつ病・適応障害に気づく外から見える症状3つ
ミス・表情等の変化
うつ病・適応障害で時に自覚症状不明確で、外から見える症状が大事です。
ミス・表情の変化などがある時はうつ病・適応障害の可能性を検討します。
もくじ
(1)はじめに:うつ病・適応障害に気づく外から見える症状3つ
今回は、「うつ病・適応障害に気づく外から見える症状3つ」を見ていきます。
うつ病・適応障害は早期発見・早期治療が大事です。
では、どうやって早目に気づくかというと、症状から気づくことになります。
そこで確かに自覚症状は大事ですが、気づかない場合もあり、罪悪感などから「気づいても言わない」場合もあります。
そうした場合に「外から気づく」ことが大事です。そこをヒントに、治療につなげていきます。
今回は、うつ病・適応障害で「外から見える3つの症状」を見ていきます。
(2)①表情が浮かない
1つ目は「表情が浮かない」。
何かいつもと「表情が違う」ということがあるかもしれません。
何か浮かない表情、暗い・硬いこういった表情があったときは、うつの可能性が否定できません。
<表情が浮かない時に想定する症状>
まずは「抑うつ気分」、落ち込みの気分があって浮かないかもしれません。
2つ目が「罪悪感」、自分を責めている中で「浮かない表情」になっている可能性があります。
3つ目が「倦怠感」。疲れてだるくなってしまっていて、表情が浮かないかもしれません。
これらはいずれもうつ病・適応障害の症状になります。
(3)②ミスが増える
2つ目が「ミスが増える」。
いつもならしないミスが出たり、大きなミスが出たということ。
もしくはミスでなくても、仕事のスピードが非常に落ちているなど。
これら仕事に関しての「前はなかった変化」が出てきたときは注意が必要になります。
<ミスが増えた時に想定する症状>
一つは集中力の低下。2つ目がが思考力、考えたりする力の低下。
もう一つが「精神運動制止」、活動や考えるスピードが遅くなる事によるミスです。
(4)③ぼんやりしている
3つ目が「ぼんやりしている」。
何かぼーっとしている・何か覇気がない・反応が鈍い。こういったことがあったとき、うつの症状の可能性を想定します。
<ぼんやりしているときの想定する症状>
症状としては、「精神運動制止」考えや行動がゆっくりになってしまうという症状の可能性があります。
もう一つが集中力の低下、集中できなくなって、ちょっとボーッとして見えるかもしれません。
3つ目が興味の減退、興味を感じられなくなって、外からはぼーっと見えるかもしれません。
(5)特に注意が必要な場合
これらの症状、確かに一過性の場合や、ストレスの反応(考え事)でも出る事があり、しばしば自然に改善します。
その中で、「症状が長く続く時」そして「だんだん悪くなってくる時」、この2つに関しては特に要注意です。
(6)まとめ
今回は「うつ病・適応障害に気づく外から見える症状3つ」を見てきました。
「表情が浮かない」、「ミスが増える」、「ぼんやりしている」。この3つが要注意です。
自覚症状でなかなか気づかない場合もあるので、外から気付くというのも一つ大事なことです。
もし、この3つの症状があったら、ちょっとご本人さんとも相談してみていただけたらと思います。
著者:春日雄一郎(精神科医、医療法人社団Heart Station理事長)