自律神経失調症
体を整える「自律神経」の不調

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自律神経失調症について
体のバランスをとる「自律神経」。その働きが乱れると、めまい、息苦しさ、吐き気など、体のさまざまな部分に不調が出ます。
ストレスや緊張が影響し、背景にうつ病・適応障害などのこころの不調がある場合もあります。体の病気がないかを確認しながら、リラックス対策、ストレス対策、背景の不調への治療を進めます。
こんな症状に注意
自律神経失調症では、いくつかの体の症状が重なったり、日によって目立つ症状が変わったりします。次のような不調が続く場合は、自律神経の働きやストレスとの関係も確認します。
1.めまい・ふらつきが繰り返される

頭がふわふわする、体が揺れるように感じるなどの症状が続き、外出や仕事に集中しにくくなります。頭痛や耳鳴りを伴うこともあります。
調子のよい日と悪い日があり、疲れや緊張で目立つ場合もあります。耳や脳、血圧などの問題でも起こるため、まず症状の出方を確認します。
2.動悸や息苦しさが出る

じっとしていても心臓がドキドキする、息が十分に入らない感じがするなどの不調が出ます。仕事や人とのやりとりで緊張すると、症状が強まることもあります。
「また苦しくなるのでは」と不安になり、その緊張でさらに症状を感じやすくなる場合もあります。
3.吐き気・胃痛・便通の乱れが続く

出勤前に吐き気がする、食事の前後に胃が痛む、下痢と便秘を繰り返すなど、胃腸の症状が目立ちます。ストレスの強い場面で悪化し、そこから離れると軽くなることもあります。
症状が続くと、食べることや外出そのものが負担になります。
4.だるさが続き、朝起きられない

寝てもすっきりしない、朝になると体が重く起きられないなど、日々の活動に影響が出ます。ほてりや冷え、眠りにくさが重なる場合もあります。
特に検査などしても身体の病気が見つからない場合に、自律神経の影響の可能性を考えます。
自律神経失調症を詳しく知る
1.はじめに

内科でも原因がわからない、長く続く体の不調。
「体の不調があるけど、内科では問題ないといわれた」。こうした相談を、お受けすることがしばしばあります。内科などの先生から、「心療内科を受けてみては」と勧められる場合もあります。
ここで考えるものの一つが、体のバランスを整える「自律神経」の不調、自律神経失調症です。一方で、この言葉は漠然としていて、何が起きているのか分かりにくいとの声も聞きます。
ここでは、主に心療内科で相談される、緊張やストレスに関連した自律神経失調症について説明します。体の症状を確認するとともに、その背景にある不調にも目を向けていきます。
2.自律神経失調症とは

体のバランスをとる「自律神経」の不調です。
体の多くの臓器に、働きを調整するための自律神経が走っています。自律神経には、緊張や活動に関わる「交感神経」と、休息や消化などに関わる「副交感神経」があり、状況に応じて体の働きを調整しています。
その調整がうまくいかず、様々な不調が出る状態を、自律神経失調症と説明します。自律神経が関わる臓器は多いため、影響も一か所に限りません。
病名だけでは、原因や治療が一つに決まらない
「自律神経失調症」は、めまいや動悸などの不調をまとめて説明する言葉として使われます。その名前がついたことだけで、何が引き金で、どの治療が必要かまで分かったわけではありません。
生活リズムや緊張・ストレス、こころの症状を確認し、必要に応じて身体の病気も検討します。「自律神経が乱れている」で終わらせず、背景を見ていくことが治療につながります。
3.自律神経失調症の症状

様々な場所に、様々な体の症状が出ます。
すべての症状が一度に出るわけではありません。いくつかが重なり、時に症状が移り変わります。また、人によって出やすい症状が異なります。
頭痛・めまい・ふらつき・耳鳴り
頭が重い、締めつけられるように痛む、ふわふわして落ち着かないなどの症状が出ます。耳鳴りを伴ったり、立ったときにふらついたりする場合もあります。
めまいの感じ方や、立つ・頭を動かすなどの動作との関係は、原因を考える手がかりになります。
動悸・息苦しさ・過呼吸
心臓の鼓動を強く感じる、息が吸いにくい、呼吸が速くなるなどの症状です。緊張する場面だけでなく、その場面を思い浮かべたときに出ることもあります。
一方、心臓や呼吸器の病気でも似た症状が起こります。初めての症状や、以前と違う出方の場合は、身体の病気の確認が必要です。
吐き気・胃痛・下痢・便秘
吐き気や胃の痛み、腹部の不快感、下痢と便秘が交互に起きるなど、消化器の症状もみられます。仕事の前に強くなったり、緊張が続く時期に便通が乱れたりする場合があります。
胃腸の病気とストレスの影響が重なっていることもあり、どちらか一方だけで考えないことも大切です。
ほてり・発汗・冷え
体がほてる、汗が多くなる、手足が冷えるなどの症状が出ることがあります。ほかの症状と同様、出る時間帯や場面、体調との関係を確認します。
更年期のホルモン変化などでも似た症状が起こるため、年齢や月経の変化も含めて考えます。
だるさ・不眠・朝起きられない
体がだるく、休んでも十分に回復した感じがしない、眠りが浅い、朝起きられないといった症状です。日中の集中しにくさや、仕事・家事の進みにくさにつながる場合もあります。
睡眠不足、うつ病、起立時の血圧や脈拍の変化など、背景は様々です。そして起立性低血圧にもストレスが影響することがあります。
4.「体の病気」との違い

症状を説明する身体の病気が、検査ではっきりしないときに考えます。
例えば、貧血によるふらつきであれば、血液検査などで貧血を確認できます。一方、体の不調はあるのに、それに見合った原因が検査で見つからない場合に、自律神経の働きやストレスの影響を考えます。
ただし、時に頻度の低い神経疾患等で、同様の不調が出る場合もあります。この場合は検査だけでは異常が見つかりにくく、慎重な経過観察などが必要になる場合もあります。
「異常なし」は、「つらさがない」という意味ではない
検査結果に出なくても、めまいや吐き気、だるさなどで生活に支障が出ていることはあります。「気のせい」「我慢するしかない」ということではありません。
身体の病気の確認を続ける必要があるかを判断しつつ、緊張やストレスを和らげる治療にも目を向けます。症状が変わった場合には、その都度、診察で伝えてください。
5.こんなときに自律神経失調症を疑う

症状が動く、ストレスで悪化するなどがヒントです。
体の症状があるものの、一つの身体の病気だけでは説明しにくい出方をしている場合に、自律神経失調症の可能性を考えます。主な手がかりは、次の5つです。
症状の種類、場所が移動し、一定しない
変動しながら、症状が長く続く
ストレスによって症状が大きく変動する
内科等での検査で、想定された異常が見つからない
落ち込みなど「他のこころの症状」がある
例えば、忙しい時期には胃の痛みが目立ち、少し落ち着くと軽くなるものの、別の日にはめまいが気になる、といった経過です。体の症状と同じ頃から、眠れない、気分が沈むなどの変化が出ていないかも確認します。
これらは診察で考える手がかりであり、当てはまった数で診断するチェックリストではありません。身体の病気でも症状の変動はあるため、全体の経過を見て判断します。
6.自律神経失調症の引き金と、背景にあるこころの不調

緊張とストレスが引き金になり、こころの不調が背景にあることも多くあります。
心療内科でみる自律神経失調症では、「交感神経が強く働き、緊張が続いている」という捉え方が、治療を考える手がかりになります。ストレスがしばしばその緊張の引き金になります。
自律神経だけを切り離して考えるのではなく、背景にストレスや緊張と関係するこころの不調がないかも確認します。特に確認するのは、次の4つです。
①うつ病
うつ病では、落ち込みなどのこころの症状のほか、だるさや吐き気などの体の症状が出ることがあります。その中には、「自律神経症状」と説明されるものもあります。
不安や緊張が強まり、自律神経の働きにも影響が出ている場合は、体の症状への対処とともに、うつ病そのものの治療が必要になります。
②適応障害
適応障害は、ストレスへの反応として起こる不調です。こころの症状だけでなく、緊張や不安を通じ、体の症状として出ることもあります。
「会社に行こうとすると吐き気が止まらない」などは、その典型的な例です。症状が起こる場面と、そこで何が負担になっているかを確認します。
③パニック障害
パニック障害の発作では、急に強い緊張が生じ、動悸や息苦しさなどの症状が出ます。「自律神経発作」と説明されることもあります。
発作のない時間にも、「また起きるのでは」との予期不安が続き、緊張を背景に体の不調が出る場合があります。急な発作と、普段から続いている不調を分けて確認します。
④不安障害(不安神経症)
不安が強い状態では、体にも緊張が続きやすくなります。先のことを考え続けて胃が重くなる、人前で強く緊張して動悸が出るなど、不安と体の症状が結びつく場合があります。
社会不安障害など、どの場面で何を不安に感じるかによって、治療の進め方も変わります。
睡眠不足や、体の状態も合わせて確認する
仕事や人間関係だけがストレスではありません。睡眠不足、疲労、生活上の変化なども負担になります。本人には「ストレスはない」と感じられていても、休めていない場合があります。
7.何科を受診する?―診断と検査

症状に応じて体の病気を調べ、そのうえで心療内科・精神科での治療も考えます。
まずは内科などで身体の病気を確認する
初めての体の症状や、まだ検査を受けていない不調は、かかりつけ医や内科で相談します。動悸が中心なら循環器内科、めまい・耳鳴りが中心なら耳鼻咽喉科など、症状に合う診療科で確認する場合もあります。
「自律神経」と「神経内科」は名前が似ていますが、脳神経内科は脳や神経、筋肉の病気を扱う診療科です。どこを受診すべきか迷う場合は、まず相談しやすい医療機関で症状を伝えてください。
心療内科・精神科で相談する目安
内科などで調べても原因がはっきりせず不調が続く場合や、ストレスとの関係が強い場合は、心療内科・精神科で相談する意味があります。不眠や落ち込み、不安が重なっている場合も、合わせて確認します。
出勤や登校が難しい、食事がとれない、家事が回らないなど、生活への影響があるときは、長く我慢せずに相談してください。
どのような検査をする?
診察では、症状が始まった時期、出る場面、良くなる条件、服用中の薬などを確認します。必要に応じ、血液検査や心電図などで、貧血・甲状腺の病気・不整脈などを検討します。
立つとふらつく場合には、姿勢による血圧や脈拍の変化を調べることもあります。必要な検査は症状によって異なり、専門的な評価が必要な場合には、対応する医療機関につなぎます。
自律神経の検査だけで診断できる?
自律神経の働きの一部を調べる検査はあります。しかし、検査の数値一つで、様々な症状の原因や治療方針まですべて決まるものではありません。
測定結果に加え、症状、診察所見、生活や服薬の状況を合わせて判断します。検査を受けたことがある場合は、結果だけでなく、どのような目的の検査だったかも伝えてください。
8.自律神経失調症の治療の方向性

リラックス・ストレス対策・こころの不調の治療が、主な対策です。
自律神経失調症という名前だけで、使う薬や治療が一つに決まるわけではありません。自律神経症状に用いる薬はありますが、それだけで背景にある問題まで一律に解決するものではありません。
治療で重視するのは、引き金になる緊張やストレス、背景にあるこころの不調に働きかけることです。治療の方向は、次の3つに分かれます。
緊張を和らげるための「リラックス対策」
ストレスの影響を減らすための「ストレス対策」
背景にある「こころの不調」への治療
例えば、職場の負担が強い方と、不安障害を背景に緊張が続く方とでは、必要な対策が異なります。症状を和らげることと、症状が続く背景を変えることを、合わせて進めます。
9.具体的な治療の方法

見立てを踏まえ、必要なところに介入します。
診察を通じて、何が特に引き金になっているか、背景にどのような不調があるかを「見立て」ます。そのうえで、必要な対策を組み合わせていきます。
①リラックス対策
緊張が強い場合は、その緊張を和らげる方法を考えます。呼吸を落ち着かせる練習やマインドフルネスなど、薬を使わずに取り組む方法があります。
一方、社会不安障害が背景にあるなど、緊張が強い場合は、その治療を兼ねて抗うつ薬などを使うこともあります。抗不安薬や漢方薬を含め、薬が必要かは状態に応じて考えます。
②ストレス対策
ストレスの影響が大きい場合は、どこに負担があるかを整理し、対策を実践します。対策には、次のような方法があります。
環境調整(環境からのストレスを減らす)
問題解決(ストレスになる問題を解決する)
考えのくせの見直し(自分で自分にストレスをかけない)
生活リズム・生活習慣の改善
体調管理
対人技術(自己主張など)の獲得
ストレス発散法の習得
現実の整理と受け入れ
例えば、仕事量が多すぎる場合は業務の調整を、断れず抱え込みやすい場合は相談や自己主張の練習を考えます。すべてを一度に行うのではなく、負担の大きい部分に合った対策を選びます。
③背景の「こころの不調」の治療
背景にうつ病などがある場合は、その治療によって、体の症状も改善することが期待できます。治療の組み合わせは、次のように整理できます。
うつ病:休養・薬物療法・精神療法
適応障害:ストレス対策と、必要に応じた薬の活用
パニック障害:抗うつ薬と、段階的に慣らす脱感作法
不安障害:リラックス対策などと、必要に応じた抗うつ薬
体の症状がつらいからこそ、体の症状だけを切り離さずに治療します。こころの病気が見つかった場合は、その治療で自律神経失調症も改善することがあります。
10.自律神経失調症の薬・漢方薬

薬は、強い症状を和らげたり、背景の病気を治療したりするために使います。
抗不安薬と抗うつ薬では、役割が異なる
抗不安薬は、不安や緊張を和らげるために使います。比較的早く作用するものがありますが、眠気やふらつき、薬によっては依存などにも注意が必要です。
抗うつ薬は、うつ病や不安障害などが背景にある場合に、その治療として使います。飲んだ直後の症状だけで効果を判断せず、継続した経過と副作用を確認します。
漢方薬や「自律神経調整薬」を使うこともある
症状や体質などを踏まえ、漢方薬を検討する場合もあります。ただし効果は穏やかであることが一般的で、他の対策もしばしば合わせる事が必要です。
また、トフィソパムのように、自律神経症状に用いられ、「自律神経調整薬」と呼ばれる薬もあります。こうした薬を使う場合も、緊張やストレス、背景の不調への対策が不要になるわけではありません。
薬なしでも治療できる?
緊張や生活上の負担を減らすことで改善が見込める場合には、薬を使わず進めることもあります。一方、不眠や不安が強い場合、背景にうつ病などがある場合には、薬を併用する意味があります。
薬を飲むかどうかだけではなく、いま何が負担で、何を改善するための治療なのかを確認します。
効かないと感じるとき・やめたいとき
薬で改善しない場合は、薬の種類や副作用だけでなく、ストレスが続いていないか、別の病気が関わっていないかも見直します。何が軽くなり、何が残っているかを診察で伝えてください。
薬によっては、急な中止で不調が出ます。市販薬や漢方薬を追加する場合も含め、自己判断で変更せず、主治医や薬剤師に確認します。
11.自分でできる対策―生活リズム・運動・リラックス

生活の中で、緊張や疲労をためにくくする工夫を続けます。
睡眠と生活リズムを整える
眠る時間や起きる時間が大きくずれていないか、仕事や家事で睡眠を削っていないかを確認します。できる範囲で日々のリズムを整え、休める時間を確保します。
生活リズムの点では、昼寝をしない事を土台に、日中に動いて夕方以降にリラックスを図る、1日の中でのリズム作りを大事にします。
食事・カフェイン・飲酒を見直す
食事を抜く日が続いている場合は、食べられる範囲で食事の機会を整えます。特定の食品での効果は議論があるところですが、食事の時間からリズムを作る事は効果を期待します。
コーヒーやエナジードリンクの量が多い場合は、動悸や不眠との関係を確認します。つらさや眠れなさを飲酒で紛らわせる方法も、睡眠や体調に影響するため避けたい対処です。
体調に合わせ、無理のない活動を戻す
体調が許す範囲で、散歩や軽いストレッチなど、取り組みやすい活動を選びます。急な強い運動よりも、状態を整える運動が対策として求められます。
立つと強くふらつく場合や、運動後に不調が長く残る場合は、量を増やす前に相談してください。休養が必要な時期と、少しずつ活動を戻す時期を分けます。
呼吸法や、力を抜く練習を取り入れる
呼吸を無理に大きくするのではなく、ゆっくり、苦しくない範囲で行います。肩や手に力が入り続けていることに気づき、少し緩める練習もあります。
マインドフルネスや音楽、落ち着ける時間など、自分に合う方法を選びます。「リラックスしなければ」と頑張りすぎて、かえって緊張する場合は、方法を変えてかまいません。
12.改善までの期間と、長引く・繰り返すとき

回復までの期間は、症状の背景と、負担を減らせるかによって変わります。
「何日で治る」と一律には決められない
緊張や生活の負担が減って改善する方もいれば、背景のうつ病や不安障害などへの治療が必要な方もいます。自律神経失調症という名前だけでは、回復までの期間は決まりません。
治療等で症状が軽くなったかとともに、睡眠・食事・外出など、日常生活がどう戻っているかを確認します。
波があるときは、何が変わったかを見る
調子がよかった後に不調が出た場合は、睡眠、仕事量、緊張する出来事、薬の変更などを振り返ります。改善の途中で、短期的な波がある事は実際少なくありません。 簡単なメモがあると、診察で経過を伝えやすくなります。ただし、症状の記録が負担になるほど細かく確認し続ける必要はありません。
改善しない場合は、見立ても見直す
ストレスへの対応が十分か、背景の病気が治療されているか、薬の影響はないかを再確認します。新しい症状が加わった場合や、以前と出方が変わった場合には、身体の病気も改めて検討します。
「最初に自律神経失調症と言われたから」と、その説明だけに固定しないことも重要です。
13.仕事への影響と、休養・休職

病名だけでなく、仕事を続けたときの症状と負担を見て考えます。
働きながら調整する場合と、休養が必要な場合
業務量や勤務時間を調整することで、働きながら治療できる場合があります。一方、出勤のたびに強く悪化する、眠れず安全に仕事ができないなどの場合は、休職を含めて考えます。
忙しさだけでなく、苦手な業務や人間関係、通勤の負担など、どこで症状が強まるかを分けて確認します。
休んで改善した後も、戻る環境を確認する
休養によって症状が軽くなっても、同じ負担に戻れば再び不調になることがあります。休むことと合わせて、復帰後に何を調整するかを検討します。
必要に応じて主治医や職場、産業医などと相談し、勤務や業務の戻し方を決めます。しばしば合併する精神疾患(うつ病など)の状態で期間が変動します。
14.家族・周囲の方の関わり方

検査に異常がなくても、本人のつらさや生活への影響はあります。
「何も悪くないと言われたのだから大丈夫」「気にしすぎ」と片づけず、どんなときに何がつらいかを聞いてください。家事や外出など、具体的に困っていることが分かると、手伝い方も考えやすくなります。
原因を家族だけで決めたり、無理に運動や外出を勧めたりせず、診察での方針に合わせて支えます。支える側も抱え込みすぎず、気分転換などを行っていくことも大事になります。
15.自律神経失調症についてよくある質問

うつ病と自律神経失調症は、同じですか?
同じではありませんが、自律神経失調症として相談される体の症状の背景に、うつ病がある場合がしばしばあります。
その場合にはうつ病への治療が重要になります。うつ病の治療で精神状態が改善するとともに、自律神経失調症の症状もしばしば改善します。
ストレスの自覚がなくても起こりますか?
本人がストレスと感じていなくても、忙しさや睡眠不足、生活上の変化が負担になっている場合があります。 生活やこころの状態とともに、身体の病気や薬の影響なども確認します。
更年期障害とは、どう違いますか?
更年期には、ホルモンの変化に伴い、ほてり・発汗・動悸・不眠など、自律神経失調症と重なる症状が出ることがあります。年齢や月経の変化、症状の経過が手がかりになります。
必要に応じて婦人科などでも相談する場合があります。更年期の変化と、こころの不調が重なっている場合もあります。
朝起きられないのは、起立性調節障害ですか?
断言はできないものの、朝起きられない場合には「起立性調節障害(起立性低血圧)」の可能性があります。広くとると自律神経失調症の一種です。
起立性調節障害の検査は一部あるものの、多くの場合ストレス等と連動するため、その対策がしばしば大事です。特に精神的な症状を合併する場合は、心身両面から見ていきます。
16.まとめ

緊張やストレスに加え、背景のこころの不調も含めて治療します。
自律神経失調症では、めまいや息苦しさ、吐き気など、体の様々な部分に不調が出ます。身体の病気を確認しながら、症状の変動やストレスとの関係、こころの症状にも目を向けます。
治療では、リラックス対策、ストレス対策、背景のこころの不調への治療を、その人の「見立て」に沿って組み合わせます。薬を使う場合も、何が症状を引き起こしているかを考えることが重要です。
検査で大きな異常がなくても、つらさが続いている場合は相談してください。症状が変わったときには、原因や治療を改めて確認していきます。
17.吉祥寺で自律神経失調症の相談をお考えの方へ

こころ診療所吉祥寺駅前は、吉祥寺駅近くの心療内科・精神科です。体の不調が続くものの内科では原因がはっきりしない、ストレスで吐き気や動悸が出るなどのご相談を受けています。
診察では、症状が始まった時期、出やすい場面、睡眠や仕事への影響などを確認します。これまでの検査結果やお薬手帳がある場合は、お持ちください。
身体の病気の確認が必要な場合は、適切な診療科での評価も含めて考えます。緊張やストレス、背景のこころの不調を見立て、その人に必要な治療を相談していきます。
自律神経失調症:動画での説明
自律神経の働き、体に出る症状、緊張やストレスとの関係、背景のこころの不調への治療について、動画でも説明しています。
