うつ病・適応障害で要注意な自覚症状3つ
不眠・希死念慮・出社困難
うつ病・適応障害では様々な自覚症状がありますが、要注意なものもあります。
不眠・希死念慮・出社困難がある時は要注意で、早めの対策が求められます。
もくじ
(1)はじめに:うつ病・適応障害で要注意な自覚症状3つ
今回はの内容は「うつ病・適応障害で要注意な自覚症状3つ」です。
うつ病や適応障害は、やはり早期発見が非常に大事です。
では、「どうやって気づくか」といえば、基本的には症状から気づくことになります。
「うつ病・適応障害」の症状は様々ですが、「特に注意が必要な自覚症状3つ」を今回扱います。
(2)①続く不眠
1つ目は「不眠が続く場合」です。
不眠自体がうつの症状の一つですが、同時に不眠はうつを悪化させる要因でもあります。
なので不眠(眠れない状態)が続く場合は症状が急速に悪化する恐れがあるため早めの対策が必要です。
(3)②死にたい(希死念慮)
2つ目としては「死にたい」との考え、いわゆる「希死念慮」です。
うつの症状の中で一番危険なことは、いわゆる「自殺のリスク」です。
それに直結してしまうのが、この希死念慮(死にたいという考え)です。
<希死念慮の例>
まずは漠然と「消えたい・いなくなりたい」場合があります。
あと、生活の中に出てくるものとしては「高所や線路の近くに行くとふっと連れ込まれそうになる」無意識の反応があります。
より具体的になると、「ではどうやって消えようか」を具体的に考えることが出てきます。
<漠然としていても注意を>
基本的には、より具体的になるほどリスクが上がってくるとされます。
ただ、漠然とした状態でも危険はありますので、こういった場合は早いうちに対応を考えていただけたらと思います。
(4)③会社に行けない
3つ目が「会社に行けない」。特に会社に「行きたいけど行けない」状態が要注意です。
会社に行こうとすると、例えばだるさや体の重さ、もしくは吐き気・動悸・めまいが出て会社に行けない場合があります。
これは非常に要注意なサインです。
なぜならば「ストレス」仕事に関するストレスによって体や心の反応が出ていると推測されるからです。
反応が出ているということは「抑え切れない(軽くない)」ことが示唆されます。
そして、これは1日、2日なら無理して行ける可能性もありますが、無理して行くと、さらにストレスがかかり悪化します。
そうすると、いろいろ危険も出てくるため、この場合はもう無理はするべきではないことが大半です。
なので仕事を休むという検討、そして受診の検討をしていただけたらとに思います。
(5)まとめ
今回は、代表的なうつの要注意な自覚症状ということで、3つ見てきました。
うつは早目に気付けば早目に改善を見込むことが可能です。そのため、特に今回要注意の症状を3つ挙げました。
続く不眠、希死念慮、会社に行けない。これらがあった場合は、早目に対策をご検討いただけたらと思います。
著者:春日雄一郎(精神科医、医療法人社団Heart Station理事長)